生鮮食品の包装などで使用されているラップフィルムや、コンビニで販売されているおにぎりやサンドイッチなどの加工食品の包装として使用されているビニールは軟包装と呼ばれ、様々な場面や用途で使用されている特徴を持っています。
スーパーやコンビニなどの食品ラッピングだけではなく、意外な場所で軟包装は使用されておりこの包装ならではの特徴やどんな場面で使用されているのか、硬い素材で作られている硬包装との違いなどを知っておくと身近な軟包装の知識を身につけることができます。

軽量なので包装しても重量があまり変化しない

まず軟包装とは軽量なので包装しても重量があまり変化しないという特徴を持っています。
そのためこの包装材は輸送しやすくなり輸送コストも下げられるといったメリットがあり、輸送コストは商品価格に直接反映されやすいので消費者にとっても購入しやすくなります。
そのため近年はより軽い包装材を実現するためにも、ミクロン単位の薄さのタイプも登場しています。
ただ全ての素材が薄いのではなくラッピングする対象によっては厚さのある素材を選択する場合も出てきます。
特徴は他にも丈夫で破れにくいため、安心して商品をラッピングすることが可能です。
せっかく軽量でも強度に問題があると包装材としての十分な役割を果たすことができません。
例えば持ち帰り用の惣菜につける醤油や液体洗剤の詰替え用などはビニールが使用されていますが、丈夫ではないと使用する前に破れてしまいますし使用する際に破れないのも困ります。
そこで破る必要がある素材についてはマジックカットや切れ目を入れるなどの特殊加工をプラスすることで、意図的に破りやすくするように対応されています。

加工しやすい

そして加工しやすいことも特徴の一つであり、形状や大きさなどを自由に加工し利用しやすいように整えることが可能です。
この包装材はパウチやシートといった基本的に厚みが薄い形状なので、印刷加工しやすいです。
さらに伸縮性に富むことで様々な形状に合わせて引き伸ばしやすく、ペットボトルに使用されているラップフィルムなど立体に合わせて加工しやすいですし、印刷してから加工を行えば3D印刷の技術を導入することなく立体物に対してキャッチコピーや商品名、成分表を自由に表記することができます。
そして生鮮食品や加工食品は、いかに消費者に美味しさをアピールすることが販売数に大きく影響しますが、そんな時に宣伝内容と中身が相違がないと証明できる包装として透明性が高い軟包装の特徴が大きく役立ちます。
ラッピングする商品によってはあえて包装材を彩色することによって、中身を見えないようにすることもできるなど幅広く使用されています。

軟包装が使用されているシーン

ではこの素材がどんな場面で使用されているのかというと、消費者がめにつくことが多いのが生鮮食品の包装だといわれています。
粘着性と薄さが特徴のラップフィルムは軽い力で簡単にカットすることが可能で、スーパーでは果物や野菜を包むために使用されたりプラスチックトレーと組み合わせることで肉類や海産物を包む時に使用されます。
ラップフィルムは透明度が高いので中身が見えることで、消費者が商品を確認しやすくなるメリットがあります。
そして調理済みの商品を一定期間保存することができるレトルトパウチなど、レトルト食品の包装にも使用されています。
レトルトパウチは保存性が高く耐熱性が高いものが多いので、そのまま調理済み食品を電子レンジや熱湯で加熱してすぐに美味しく食べることができたり、災害用の保存食の包装としても役立ちます。
食品以外にも家庭用洗剤やシャンプー、コンディショナーなど日常生活で頻繁に用いる液体のリフィル容器にもこの包装材が使用されています。

環境にも優しい仕様になっている

詰め替えなどを行った後のリフィル容器は小さくまとめることが可能なので、ゴミの量を減らすことができるなど環境にも優しい仕様になっていることも特徴の一つです。
他にも商品名などを印刷した商品ラベルや、雑誌やDMなど出版物もこの素材が使用されて郵送されることがあり丈夫さと軽さを活かした用途として送料削減にも繋がると幅広く使用されています。
ラッピングには形状を変えることができる軟包装と、一定の形で固定されている硬包装の2種類があります。
後者との大きな違いは前者の場合形状を自由に加工することができるため、壊れにくくなおかつ破棄する時には小さくコンパクトにまとめて処分が行えるという特徴があります。
ただし後者は形状を変更をすることが難しいため廃棄する時にも容積を小さくすることが困難な反面、形状が変わらないことで包装する商品などの形の維持が可能になるというメリットがあり、破棄しやすさを重視するか中身の形状維持を重視するかで適する包装材が異なるため、用途に応じて包装材を選ぶことが重要です。

まとめ

リサイクルの観点では前者は小さくまとめて廃棄できることから使い捨てのものに使用されることが多いですが、後者は素材によってはリサイクルが可能であるなど特徴は大きく異なります。

 

参考リンク
朋和産業ってどうよ

最終更新日 2025年5月20日 by 10witnes